Psychotherapy and the Highly Sensitive Person

Psychotherapy and the Highly Sensitive Person

by Elaine N. Aron, Ph.D.

『HSPと心理療法』では、研究者や専門家のために、“highly sensitive（感受性の高さ）”の意味をあらためて定義しています

　この本『HSPと心理療法』では、敏感さとそれ以外の性格特性、例えば内向的、内気といった性格との関係によくある誤解を払しょくするとともに、専門家と患者双方の利益となるようあらためてこの特性を定義しています。この本によって読者は、この特性をアセスメントする方法や、パニック障害や回避性パーソナリティ障害といった病気との見分け方を学べるだけでなく、敏感さが、うつや内気のような問題の表れ方をどう変えるのかも理解することができます。また総合的な情報を提供し、その正当性を立証しているので、あなたは敏感な患者のクオリティ・オブ・ライフを向上させることができるでしょう。

　この本が特に大切にしているのが、自己肯定感と、”生まれつき持っている気質の影響”と”成長の段階で身につけてしまった問題”の２つについて患者が分けて考えることを手助けすることです。そして患者と援助者双方の関係を常に念頭に置きながら、HSPに合った治療方法や、よくある典型的な問題への対処方法を提案します。さらに巻末にある３つの付録では、HSP尺度と、HSP特性に関する幅広い調査のサマリー、そしてDSM-5にある精神疾患との関わりについて紹介しています。この有益なガイドによって、セラピストは、HSPの患者を援助する自身の能力が飛躍的に向上するのを目にすることになるでしょう。

Psychotherapy and the Highly Sensitive Person
by Elaine N. Aron, Ph.D.
ISBN-10: 0415800749
ISBN-13: 978-0415800747

日本語版：『HSPと心理療法　繊細なクライエントとの治療効果を向上させるために』
エレイン・N・アーロン著　高橋亜希監訳　久保言史訳
金剛出版（2024/4/19）